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2004年1月6日

無添加石けんを用いた消火剤の工場建設を構想

シャボン玉石けん  本社近く所有地に

  無添加石けんメーカーのシャボン玉石けん(北九州市若松区、森田光徳社長)は、無添加石けんを用いた消火剤の専用製造工場を建設することを構想している。
 同社では現在、北九州市からの依頼を受け、同市消防局や北九州市立大学、古河テクノマテリアル(神奈川県平塚市)と無添加石けんを用いた消火剤の開発・製品化を推進。すでに試作品による実証実験に入っており、早ければ来年にも製品化を見込んでいる。すぐれた消火力や無添加石けんを用いることによる環境面への配慮などが「東京消防局などに も注目されている」(森田社長)など、将来的には海外も含めた幅広い地域での需要があると判断、本社近くの所有地(一千二百五十四u)に消火剤専用の製造工場の建設を予定している。
 消火剤に、石けんなどに含まれる界面活性剤を混ぜると消火力を向上させる性質があるため、これまでも合成界面活性剤を用いた消火剤は用いられてきた。しかし合成界面活性剤は鎮火後、分解されるまで約一カ月かかるが「一日で分解される」(同社長)無添加石けんを合成洗剤の代わりに用いることで、自然環境への負荷を減らすことができる。さらに零下十二度まで凍結しないことから、寒冷地での活用も見込まれる。
 同社は一九一〇年二月の創業、一九四九年五月の設立。資本金は三億円。従業員八十人。二〇〇二年八月期のグループ売上高は五十三億三千万円、経常利益は四億八千五百万円。
 森田社長は北九州市若松区出身で、一九三一年七月十五日生まれの七十二歳。学習院大学政治学部卒。趣味は読書。

2003.10.21 発行 週刊経済より
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