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2004年1月30日

 11月8日、博多―上海間の定期高速貨物船が就航

上海スーパーエクスプレス 初年度10億円見込む

 住友商事、日本通運、商船三井、上組の四社が設立し、博多―上海間で定期高速貨物船を運航する上海スーパーエクスプレス(福岡本社・福岡市博多区石城町、東京本社・東京都港区芝二丁目、浜田景介社長) が十一月八日、高速貨物船の運航を開始した(博多発、上海発は同七日)。
 今月から博多―東京間に高速貨物船を運航することに伴い、以前から海外航路への延長を模索していた日本通運と、九州―上海間に高速貨物船を使った物流サービスの事業化を検討していた住友商事が福岡市港湾局の紹介で共同事業化を検討していたなか、商船三井と上組が加わり八月の新会社設立に至った。事業化については三月末に福岡市長と上海市長との間で新規航路就航に関する基本合意があった後動き出していた。
 運航は週二便で、博多―上海間を約二十七時間で結ぶ。火・金曜日(いずれも未明)に上海を出港、水・土曜日(いずれも早朝)に博多に 着いた後、それぞれの昼から夕方にかけて博多を出港する。博多港ではアイランドシティコンテナターミナル東側岸壁を利用する。
 貨物船はRORO(ロールオン・ロールオフ)船と呼ばれるものを使用する。フェリーのように貨物を積んだトラックがそのまま船内に入って車体から荷を降ろすことができるため、荷役作業が迅速化され六時間以内でできることが特徴。日中間の貨物輸送でRORO船の使用は業界でも初めてという。全長百四十五メートル、七千三百八十九トン、積載能力はトレーラー百二十一台。
 日本通運と商船三井が博多―東京間に運航する高速貨物船を利用すれば、博多を経由して上海―関東圏が最短三日半で結ばれ、同区間で搬出 入や通関を含め約三日かかる航空便と比べても、ほぼ同じ日数となる。
 運賃の一例は、四十フィートのコンテナを上海から博多へ運ぶ場合で十九万五千円(海上輸送運賃のみ)。逆輸入商品や中国の農産物を主なターゲットにするほか、航空貨物を利用している商品も開拓していく。
 初年度売上高で十億円弱を見込み、二年目で倍増を目指す。当初は一隻、週二便体制だが、来春までに二隻目を導入する否かを決定するなどして、将来的には増便および毎日の運航を目指す。
 同社は二〇〇三年八月二十二日設立、資本金は三億円 。

2003.11.11 発行 週刊経済より
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