電設資材卸売の地場最大手、カンサイ（福岡市博多区東比恵三丁目、忍田勉社長）は四月一日に熊本市御領二丁目に「熊本北営業所」を、六月十三日に長崎市岩川町に「長崎営業所」を開設した。
同社は〇五年三月期末に二十三カ所だった営業所を、今期を「改革元年」と位置付け、今後五年間でほぼ倍増の五十拠点、十年間で四倍の百拠点体制構築を構想。きめ細かな出店で九州各エリアのシェアを高め増収を図ると同時に、所長ポストを増やすことで二十代の若手でも登用できるようにして、社内の活性化を図るのが狙い。
熊本北営業所は熊本県内では熊本、八代営業所に次ぎ三カ所目。長崎営業所も長崎県内では諫早、島原営業所に次ぐ三カ所目。今回の開設で営業所は二五カ所体制となった。
熊本北営業所は九州自動車道熊本Ｉ・Ｃから国道57号を熊本市街方面に車で二分ほどに立地する「ホームセンターサンコー東バイパス店」近く。所長には熊本営業所の川崎敏弘主任が就いた。
また長崎営業所はＪＲ浦上駅の北東にある山王公園そばに立地。所長は下田和人諫早営業所長が兼任する。両営業所とも当初は所長を含め四、五人でスタートした。
同社は一九四八（昭和二十三）年四月創業、五四（昭和二十九）年三 月設立。資本金九千六百万円。従業員約二百人。〇二年三月に関西電業㈱から社名変更。福岡十五ヵ所をはじめ九州全域に営業所を展開。関連会社に配電盤・分電盤製造の三葉電機工業や防災関連工事のアトムがある。
99年３月期以来の７期連続増収を達成
また同社の〇五年三月期決算は、売上高が前期比〇・四％増の百五十六億六千六百万円、経常利益が同三・六％増の四億二百万円と一九九九年三月期以来の七期連続増収を達成した。
売上高は前期と比べて大型物件が少ない中、各営業所平均が前期比三 ～四％増と健闘した結果、増収を維持。経常利益は従来からの利益重視の方針をさらに徹底したことなどから、経常利益率が向上し増益となった。
また関連会社で配電盤・分電盤製造の三葉電機工業と防災関連工事のアトムを合わせたグループ売上高はそれぞれが増収だったことから、同一・七％程度増加し、百七十九億七千万円となった。
なお今期売上高は営業所の増設効果などを見込み、単体で同五・三％増の百六十五億円、グループで同五・一％増の百八十九億円に目標設定している。
2005.6.28 発行 週刊経済より
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